趣味の集まる場所

不定期で趣味に関することをつらつらと書き込む,リョウクマノのメモ帳的何か。

新連載 身体と世界の境界線

本日から不定期連載(自分の時間がおっつく限りは毎日)「身体と世界の境界線」というお題で連載を始めたいと思います。

 

「身体って思っているように動かせてない?」

連載って何するの?って話ですが,毎日お題に関連する学術論文を一本紹介しようと思います。お題を「身体と世界の境界線」としたのは,単純に僕の興味です。以前の投稿でも紹介しましたが,僕は1年程前にゴルフを再開しました。中学の頃にやっていた時は特に何も考えずにクラブを振ってボールを前へ飛ばしていたわけですが,今は中学生の頃よりも力があるため遠くへ遠くへ飛ばそうとするあまり良くボールがスライスするようになってしまいました。頑張って直そうとしてもうまくいきません。本当に頭を悩ませました。

と,前置きが長くなりましたが,このような問題から,「なぜボールが真っ直ぐ前へ飛ばないのだろう?」という疑問は「なぜ身体を思ったように動かせていないのだろう?」という疑問へと変わりました。

 

イメージと身体の差異

ゴルフにおいてスライスが出る原因はいろいろとあるわけですが,簡単にいえばボールにクラブが当たる瞬間にクラブの向きが正面を向いていないのが問題なのです。アマチュアの場合はこのボールに当たる瞬間のクラブの向きが毎度変わってしまうため安定してボールを真っ直ぐ前へ飛ばせないわけです。

で,「なんで安定しないの?」という話です。ここで唐突ですが考えて見たいことがあります。僕はどれほど正確に自分の身体を動かせているのだろう?答えは,実は全く(少なくとも自分が思っている程には)正確に動かせていない,です。例えば,今から立ち上がり,鏡の前で床と水平になるように両腕を左右へ上げて見るとします。目を開けて自らの腕の高さを見てみます。多くの人は自分の腕が水平よりも上がっているないしは下がっていることに気づくと思います。自分の持っている身体のイメージが現実と合っていないことにこれで気づくかと思います。そこで,ゴルフに話を戻すと,こうやってクラブをボールに当てればいいんだというイメージを持っていたとしても,現実ではほとんどの人がイメージと身体の差異によってそれを行えないということです。よく「うまくなるためには自分のビデオを撮ると良い」といいますが,これは身体イメージと現実の運動の差を意識させる点で有効であると思います。イメージと現実の差異を減らす必要があるのです。

 

イメージと身体の差異を無くす

なーんて理屈ではわかっていても,じゃーどうすりゃいいんだよ!って話ですよね。反復練習あるのみ!なのでしょうか?僕はそうは考えません。繰り返し練習しても,結局イメージと現実の身体の差異が残ったまま,その差異を考慮したうえでの身体の動かし方を覚えるだけなんです。「え,それでいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが,これには一つ大きな問題があって,道具に依存したスキルが学習されてしまうということです。このクラブのこの重さのこの長さのこのロフト角のこのシャフトの硬さの…みたいないろいろな条件が組み合わさったこのクラブでだけ通用するスキルを学習してしまうのです。一旦クラブを変えてしまったら,また一からスキルを学習しないといけないわけです。それって大問題ですよね。この問題を解決する唯一の方法が,イメージと現実の身体の差異をなくした上で練習をすることです。そうすると,そもそも自分が思った通りに身体を動かせるため,例えクラブが変わってもそれに合わせたイメージでクラブを触れば今まで通りプレイができるわけです。これって最高ですよね。

とまー,また理屈はわかったものの,じゃどうすんの?とう点では全く話が進んでいないわけです。ならもう調べるしかない!ということで「身体と世界の境界線」っていうちょっとかっこつけた名前で,身体と身体の周りの道具及び世界との関わり方に関する学術論文を紹介しようと思ったわけです。さらっと調べたところ英語論文の方が多く,多分毎日更新するのは難しいと思います。でも可能な限り頻繁に更新したいと思います。